当たり前が変わり続ける職場でこれからも

「女だから」と言われないことが快適

西営業所の副所長として、ドラッグストアに商品を運ぶための運行管理や配送の仕事をしています。現在、小学校高学年になった下の二人の子どもを出産した時、当社では産休が取れず、一旦会社を退職してから戻ってきました。当社のドライバーは圧倒的に男性が多いですが、「女だから」というような差別をする人がいないので居心地が良く、また復帰したいと思いました。

私自身は、長距離の運転や重量物を運ぶことに抵抗がないので、楽しく働いています。ただ女性の誰しもが私のようなタイプではありませんから、体の負担を減らすような仕組みがあれば、男性も女性も働きやすくなるのではないかなと思います。

複数のコースを覚えて休みを取りやすく

子どもたちの存在は、私が働く上ではとても大きな力になっています。この子たちが大人になるまで支えていかなくちゃならないのが「親の立場」だと思うのです。もちろん、そういった責任感だけではなく、私はこの仕事が好きなんだと思います。仕事の量が増えるほどやる気が増しますし、全部終わったあとの達成感というのはとても気持ちがいいものです。

仕事をする上で最も困るのが、子どもの具合が悪くなって呼び出しがあった時です。配送先からすぐに戻ることができなくて、区切りのつくタイミングまで子どもを待たせてしまったこともありました。1人の人に複数のコースを覚えてもらえれば臨機応変に動けるようになり、お互いに休みも取りやすくなるはずので、これから少しずつ共有していきたいと思っています。

大切なのは「この仕事が好き」かどうか

副社長が女性になってから、仕事のことに関して、とても相談しやすくなりました。これまで「当たり前」と思って、なかなか言い出せなかったようなことも、気軽に声をかけてもらえるので言い出しやすくなり会社の雰囲気が変わってきたと思います。「どうせ聞いてもらえないだろう」というあきらめが一人ひとりの中にあると、会社が改善する芽を摘んでしまうと思います。

女性だから男性だからというよりは、この仕事が好きで、会社をもっとよくしていきたいと思えるかどうかが大切。そんなふうに思える女性が増えてくれればいいなと思います。

（2021年10月取材）