社内初 の女性店長に就任。得意を伸ばす声かけでスタッフと共に成長していく

荘司由美子

I&I GROUP ダイハツ福島株式会社 こおりやま川向店 店長

福島県田村市出身。郡山市在住。43歳。県内の大学を卒業後2003年にダイハツ福島株式会社へ入社。郡山市のこおりやま川向店の営業職として配属になり、2022年4月に社内初の女性店長に就任。大学生・中学生・小学生の3児の母。

Q1. ダイハツ福島初の女性店長になった経緯を教えてください。

大学生活を送る中で、生活の必需品である車に関する職業を志望するようになりました。2003年に社内で2人目の女性営業として入社し、それ以降18年間、営業職として車の販売や車に関する生活(カーライフ)のお客様サポートを担当してきました。その実績や貢献を評価していただき、前店長から店長をやってみないかと声をかけてもらいました。他店舗の店長は50~60代の男性ばかりで正直プレッシャーがありましたが、女性や若いスタッフにもチャンスがあることを示したいと思い、店長に就任することを決めました。

Q2.店長の仕事内容とやりがい、心がけていることはありますか?

店舗の責任者として全体を見ながら、スタッフのケアや実績管理を行っています。店長のカラーが店内の雰囲気やスタッフのモチベーションに影響することを営業時代に痛感していたので、スタッフにはできないことを注意するより、得意を伸ばす声かけをしています。成長の度合いはそれぞれですが、スタッフと共に成長していけるのがやりがいです。他にも、グループ全体の取り組みで、店長とスタッフの個別面談を月に一度実施。仕事の悩みや産休・育休・時短など働き方の相談のほか、プライベートの話も共有しています。お客様にも働くスタッフにも居心地の良い環境づくりを心がけています。

Q3.仕事と家庭は両立できていますか?

職場から自宅が近いこともあり両立できています。子どもたちも成長してあまり手がかからなくなりました。土日は出勤ですが、週1~2回の定休日と合わせてフリー休日が月平均3日あり、お盆・GW・年末年始にはそれぞれ約7日間の長期休暇があります。計画を立てずに旅行に行くことが好きで、2日間休みがあればふらっと車で遠出します。テレビで見かけた広島県の宮島に、13時間かけて車で行ったことも。休みの日には全身全霊で子どもたちと遊んでいます。

Q4. プラチナくるみん認定を受けた取組を教えてください。

弊社は2018年にくるみん認定を受け、その後2年間の仕事と家庭の両立支援の取り組みが評価され、プラチナくるみん認定を受けました。
全社的に産休・育休をとりやすい環境づくりを進めており、育休取得者が長期ブランクを不安に感じないよう、育休期間中の変更点を共有し、周りへ職場復帰のサポートをお願いしています。
以前は結婚・妊娠のタイミングで退職する女性が多く、私も育休を取らず産後56日で職場復帰をしていましたが、現在は、1年間の育休を取得する女性が増えました。
2~3年前から男性の育休取得者も増え、申し出があれば制度の詳細や時短勤務が可能なこと、育休と個人の休暇を組み合わせられることなども積極的に伝えています。

Q5. 今後の目標を教えてください。

スタッフとの対話を大切にし、「ここで働いていてよかった」と全員に思ってもらうことが今後の目標です。スタッフ一人ひとりが自分の役割に責任と自覚をもって働き、お互いに支えあえる関係を築いていってもらえれば嬉しいです。プライベートでは、3人の子どもたちが立派な大人になるのを見届け、平和に暮らしていくことが目標です。

Q6. 組織のリーダーを目指す女性へメッセージをお願いします。

組織のリーダーになると、大変なことやうまくいかないことも多いですが、そこから学ぶこともたくさんあり、学びを実行することで自信に変わっていくと思います。
組織には様々な人がいます。年上の方は人生の先輩ですし、若いスタッフは自分にない新しい感性を持っています。老若男女関係なく、常に他人を尊敬し、素直に学ぶ気持ちをもって行動すれば、自然と周りも応援してくれるようになると思います。一緒に頑張りましょう。

学生インタビュー 細田真矢さん(福島大学2年)

Q.荘司さんが、店長としてスタッフさんたちをまとめる立場としてお仕事をされるなかで特に大変だったことを教えてください。

スタッフの人数が多いため、全員の意見をまとめることが大変でした。また、今までは営業職だったため、店長になるにあたって法令遵守のことなどを新しく学ぶことも大変でした。

Q.荘司さんが、若いスタッフさんたちのモチベーションアップのために心掛けていることを教えてください。

自分にとってこれはだれにも負けないと思えるものを見つけるよう声がけをしています。できないことばかりに目を向けると落ち込んでしまうので、これは自分が得意だと思えるものを見つけて、仕事に対するモチベーションを上げるようにしています。

インタビューを終えて

今回、荘司さんと直接お話をして、荘司さんは芯のある女性だと感じました。
女性がもともと少なかった職場で、当時は珍しかった女性の営業職にチャレンジすることや、仕事と育児を両立することは、言葉にできないような大変さがあったと思います。しかし、そのような苦労のなかで、自分にしかできないことや強みを見つけて自分軸を確立された荘司さんの向上心を、私も真似したいと感じました。荘司さん、今回は貴重なお話をありがとうございました。

(2024年9月取材)

(インタビュアー:齋藤 幸子  撮影:古関 マナミ)

基本情報

企業・団体名
ダイハツ福島株式会社
代表者
代表取締役社長 佐藤 藍子
事業内容
自動車(新車、中古車)の販売、メンテナンス(点検、車検、修理)、部品販売、JAF取扱い、損保各種保険代理店
所在地
福島県郡山市字川向1番地1
FAX
024-945-7950