新オフィスのレイアウトを社員自ら会社に提案!新たな働き方への環境づくりを進める

磯貝丈晴(右) 村越友香(中央) 橋本真紀子(左)

富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 福島支社

磯貝丈晴 福島支社 支社長
東京都出身、57才。1989年旧富士ゼロックス神奈川(株)に入社し、営業マネージャー、部門長など32年の経験を経て、2021年4月に福島支社長に就任。社員とその家族の健康を第一に掲げる「健康経営」を柱に、活気ある職場づくりを目指す。2児の父であり、現在は単身赴任中。

村越友香 福島支社 ビジネスパートナー営業グループ
天栄村出身、37才。2009年に旧富士ゼロックス福島(株)に営業職で入社。地域のお客様、大手のお客様の担当を経て、現在は販売店の営業を担当。2019年と2021年に育児休職を取得。職場復帰後は時短勤務制度を利用しながら、3才と1才の子どもを育てる。

橋本真紀子 福島支社 マーケティングサポートグループ
須賀川市出身、48才。2001年に旧富士ゼロックス福島(株)に入社し、営業のサポートを行う営業推進部門を経て、現在はマーケティングサポートグループで働き方改善などを提案している。育児休職取得の社内第一号で2児の母。

Q1. 令和5年度福島県ワーク・ライフ・バランス大賞(※)において評価された取組を教えてください。

グループ会社には、子どもが中学卒業まで時短勤務や看護休暇取得が可能など、法定を上回る社内規定があります。福島支社独自の取組としては、社員全員が週2回まで利用できるリモートワークを推進するほか、若手社員同士、女性社員同士のコミュニケーションミーティングを開催し、社員同士のスキルUPやコミュニケーションを取る場を設けたり、女性社員向けのメンタルヘルス研修なども実施しています。今年度は女性4名、男性3名が育休を取得しており、育休取得後の復帰率は100%です。男女ともに働きやすい環境が構築されてきていることが評価につながりました。(橋本)
※「福島県次世代育成支援企業認証制度」の認証を取得している企業を対象に取組状況調査を実施し、その中から、特に優れた取組をしている企業を表彰する制度。

Q2. 新しい働き方「ABW」について教えてください。

2021年に郡山市のオフィスへ移転するにあたり、「ABW(Activity Based Working)」という一人ひとりが自由に最適な場所を選択できる働き方を取り入れ、オフィスレイアウトを策定しました。その際、様々な職種や年代の社員が集まりタスクを結成。レイアウトや保管書類の廃棄と電子化に至るまで、半年以上かけて練り上げ、会社に提案してくれました。「こんな職場で働きたい」という自分たちの要望が反映されたオフィスで、社員たちは快適に仕事ができているようです。(磯貝)

営業とエンジニアが違う拠点にいた移転前と比べると、職種を超えた横同士のつながりが強くなりましたね。いつでも相談や報告ができる環境になり、グループワークやリモートワークもやりやすくなりました。(橋本)

Q3. 組織のトップとして女性活躍推進に向けて心がけていることを教えてください。

定期的に県内6拠点を巡回し、働き方の面で現状や要望など、現場の声を直接聞くコミュニケーションミーティングを実施しています。有給や産休、フレックスなどの制度を利用しづらいという声が多いので、社員へのフォローをマネージャーに呼びかけています。私たちが目指すのは、「誰かが休んでもカバーしやすいオフィス」。更衣室や設備改善などの要望にもできる限り対応し、新たな働き方への環境づくりとチームワークの推進を図っています。(磯貝)

Q4. 仕事と家庭はどう両立していますか?

家族の協力と職場のチームの理解があって、仕事と育児を両立できています。子どもたちの保育園の送り迎えなどは夫と毎日連絡を取り合い、できる方が担当するスタンスです。急な子どもの体調不良などで出社できない場合は、リモートワークを積極的に活用しています。時短勤務制度で早く帰ることができてありがたい反面、短時間に仕事を詰め込んでいる状態なので、うまく時間配分を考えていきたいです。(村越)

Q5. 今後の目標・ビジョンを教えてください。

男女ともに育児休職、介護休職の取得を推進していくことはもちろん、社員一人ひとりの健康を大事にして、やる気を引き出せる職場環境づくりを進めていきます。私たちがロールモデルとなり、働き方の一つとして地域の方々へご紹介していきたいです。そしてゆくゆくは、福島県全体を元気で笑顔にできる企業になっていければと考えています。(磯貝)

「仕事こそが私の喜び・やりがい」であることに育休中に気づきました。これから育休を取得する若手社員のために、産休・育休の体験談や便利な制度を共有する機会があるといいですね。弊社には、子どもがいても活躍できる環境が整っていることを伝えていきたいです。(村越)

実は、私は福島支社での育休取得の第1号なんです。最初の育休は半年とりましたが、休むことが申し訳なく、「会社に自分が戻る場所はあるのか」と毎日が不安でした。若い世代がそんな思いをしなくていいように、働きやすい環境を整えていきたいです。(橋本)

Q6. 女性活躍推進に取り組む企業のトップやリーダーを目指す女性へメッセージをお願いします。

私が子育てをしていた20~30代の頃、男性は育休をとらないのが当たり前でした。しかし、世の中は変わっていくことを受け止め、促進することが私たち世代の役目であるとも考えます。ワーク・ライフ・バランスを促進し、女性が長く活躍し続ける企業が増えていくことを願っています。(磯貝)

会社に良い制度があっても、社員が制度を知らなければ意味がないので、周知・発信する人がいることが重要です。会社の制度を正しく活用できて、気持ちよく仕事ができる環境があると仕事へのモチベーションが上がるはずです。私は、働きやすい環境によって、自分がやりたいことにチャレンジできる機会が会社の中で増えてきたと感じています。(村越)

(2024年1月取材)

(インタビュアー:齋藤 幸子  撮影:古関 マナミ)

基本情報

企業・団体名
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 福島支社
代表者
福島支社長 磯貝 丈晴
事業内容
複合機・ITソリューションの販売、システム構築、保守サポート
所在地
福島県郡山市虎丸町21番7号 グランディ虎丸
FAX
024-991-5616