外から目線で地域の魅力を再発見。地域とのつながりを増やすイベントで楽しい町に

竹内樹美

会津美里こらんしょwoman 代表

磐梯町出身、46歳。会津工業高校建築科を卒業後、栃木県の短大へ進学し、就職。一級建築士の資格を取得し、2006年にUターン。その後結婚を機に会津美里町へ移住し、2008年に一級建築士事務所「樹ie工房」を開設。住宅・店舗の設計業務の傍ら、2016年に地域の女性と共に「会津美里こらんしょwoman」の活動を開始。SNSで暮らしの情報を発信したり、マルシェや裏路地ツアーなどのイベントを開催している。1児の母。

Q1. 活動のきっかけや女性による地域づくり活動の魅力について教えてください。

結婚して会津美里町に来た私にとって、町の古い街並み、水路が張り巡らされている狭い裏路地、町のいたるところに落ちている会津本郷焼のかけら「じゃらんかけ」など、町の人にとっては日常の光景が新鮮に映りました。このような町の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいと思っていた時に出会ったのが、女性目線で情報を発信している他県の団体。私も同じように、民間の女性で町の魅力を発信したいと思い、自ら団体を立ち上げました。

活動の一番の魅力は、普段の生活では知り合えない方々とつながれること。イベント開催を機に、高田梅の漬け方を教えてくれたり、人生相談にのってもらえる商店街のお姉さま方と仲良くなったり、嬉しいつながりが増えました。

Q2. 活動のなかで大変なこと、やりがいや、心がけていることを教えてください。

イベントの準備は調整することが多く、毎回大変です。例えば商店街で行うイベントでは、それぞれのお店の方への挨拶と企画の説明など、1軒ごとに何度も訪ねるのは時間もかかります。でもその分顔を覚えてもらえるし、後日、直接感想を聞くこともできます。「楽しかった!」「商店街にこんなに人が来たのは久しぶり!」と喜ぶ声を聞くと嬉しいですし、またがんばろうという原動力にもなりますね。

イベントでは体験型のワークショップを開くなど、大人だけでなく子どもも楽しめるようにと心がけています。私は結婚してこの町に来たよそ者ですが、子どもにとっては会津美里がふるさと。大人になって一度外に出たとしても帰りたいと思える、楽しい町になればと思って活動しています。(写真:マチミセマルシェ2024)

Q3.仕事に地域活動、家庭は両立できていますか?

イベントの開催日前後は特に忙しく、夫に子どもの面倒を見てもらうなど協力してもらっています。夫と子どもの理解があって活動できていると感じますね。建築の仕事が立て込んでいる時は無理をせず、こらんしょwomanの企画は比較的余裕がある時に準備するなど、できる範囲で行っています。心がけているのは、子どもが帰ってきたら食事の準備にとりかかる、夜遅くまでは作業しないなど、生活リズムをあまり崩さないこと。今はチラシの作成を外注するなど、任せられる部分は周りにお願いしています。

Q4. 今後の目標を教えてください。

男女関わらず活動に共感してくれる新たな仲間を増やし、活動を活性化させていきたいです。

今年はマルシェの他にコロナ禍前に行っていた、歴史を感じる街並みや会津本郷焼の窯元などを巡る「裏路地ツアー」や、会津に古くから伝わる歌詠みに加え、座禅とおしゃべり会を組み合わせた「歌詠み&座禅カフェ」も再開させたいです。会津美里町名産の高田梅のカリカリ漬けやにしんの山椒漬けなどを地域の先輩方に教えてもらう「郷土料理教室」など、やってみたいことはたくさんあります。

これらのイベントが、私のように移住してきた人にとっても、地域とのつながりを増やすきっかけになれば嬉しいです。

Q5. 地域での活動やまちづくりに興味のある女性へメッセージをお願いします。

まずは、ぜひ私たちのイベントに来てください!最初は参加者として、次はボランティアでなど、私たちと一緒にイベントの企画・運営をしてみませんか?地域が好きで、楽しんで共に活動してくれる方をお待ちしています。

(2024年5月取材)

(インタビュアー:貫井 暖香  撮影:古関 マナミ)

基本情報

企業・団体名
会津美里こらんしょwoman 
代表者
竹内樹美
事業内容
イベントの企画・運営、地域の情報発信(設立日:2016年9月)
所在地
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